「自社の仕事に建設業許可申請が必要か悩んでいる」
「建設業許可が得られる要件について詳しく知りたい」
「営業所が増えたが、許可を得る先が変わるのか?」
「建設業許可」は、原則として建設業を営もうとする会社や個人事業主すべてに、申請が必要です。
ただし、一部例外もあるため「自社の仕事内容ならば、許可が必要か」と悩む方もいるでしょう。
また、「建設業許可」に関する法律は定期的に改正されるため、常に最新情報をチェックしておくことが大切です。
本記事では、建設業許可の概要や申請が必要な条件、建設業許可を得られる要件等、皆様な悩みがちな内容をわかりやすくご紹介します。
読み終えていただくと、「建設業許可の申請が必要かどうか」「自社は建設業許可が得られるのか」が判断しやすくなるはずです。
建設業許可とは?概要や申請が必要な条件や種類を解説

建設業の許可とは、建設業を営もうとする会社や個人事業主が取得しなければならない許可です。
ここでは、建設業の許可について、以下の内容を解説します。
- 建設業許可が必要な仕事の内容
- 建設業許可の種類
建設業許可の申請が必要な建設業とは?
建設業許可は、以下の条件に当てはまる「軽微な建設工事」に当てはまらない工事を行う会社や個人事業主すべてに必要です。
- 建築一式工事:1件の請負代金1,500万円未満または延べ150㎡未満の木造住宅
- 建築一式工事以外の工事:消費税を含む1件の請負代金が500万円未満
ただし、元請や発注者によっては金額や工事の規模に関わらず、建設業許可を求められるケースもあります。
そのため、スムーズに仕事を進めるためにも、建設業を営んでいる会社や個人事業者は許可を得るのがおすすめです。
なお、建設業許可は「土木一式工事」と「建築一式工事」の一式工事2業種、27業種の専門業種に分類されていて、各業種ごとに許可を得る必要があります。
許可の有効期間は5年間で満了となり、建設業許可を継続しようとする場合は有効期間が満了する30日前までに更新の許可申請書の提出が必要です。
建設業許可の種類
建設業許可には、「一般建設業許可」と「特定建設業許可」の2種類があります。
一般建設業とは、以下の条件に当てはまる建設工事を行う会社や個人事業主です。
- 工事一件の請負金額が500万円以上(建築一式工事の場合は1500万円以上)であること
- 木造住宅で延べ面積が150㎡以上の工事を請け負う場合
つまり、「軽微な建設工事」に当てはまらない工事を請け負う場合に必要な許可です。「一般建設業許可」を得られれば、上限金額関係なく請け負えるようになります。
特定建設業許可とは、元請業者が一件の工事の一部、もしくはすべてを下請け業者に発注する際、工事代金が建築一式工事以外の工事では税込み5,000万円以上(建築一式工事では8,000万円以上)になる場合に必要な許可です。
ただし、元請業者から工事を請け負う下請け業者である場合や、下請契約を結ばず、工事の大部分を自社で直接施工する場合は、特定建設業許可は必要ありません。
建設業許可を得る先
建設業許可を得る先は、以下の通りです。
- 国土交通大臣許可:2つ以上の都道府県に営業所を設ける場合
- 都道府県知事許可:1つの都道府県だけに営業所を設ける場合
営業所同士の距離は関係ありません。たとえ隣り合っている営業所同士でも住所が他の都道府県同士であれば、国土交通大臣許可が必要です。
また、営業所とは「本店」や「支店」、あるいは「常時建設工事の請負契約を締結する事務所」を指します。登記上の本店、支店にすぎないものや「本店」と名乗っていても、建設業と関係ない仕事をしている場合は営業所に該当しません。
ただし、営業所以外で契約締結をはじめとする請負契約の締結や、建設業の営業に関する仕事ができないので、注意が必要です。
建設業許可を得るための要件や注意点

建設業許可の申請をして許可を得るには、一定の要件を満たす必要があります。
ここでは、建設業許可の「許可要件」と許可を得られない条件である「欠格要件」についてわかりやすくご紹介します。
許可要件について
建設業許可の許可要件には、以下のようなものが該当します。
- 経営業務の管理責任者として、5年以上の経験を持つ者が常駐していること
- 健康保険・厚生年金・雇用保険等適切な社会保険に加入していること
- 専任技術者を雇用していること
- 自己資本500万円以上、もしくは500万円以上の資金調達能力があること
- 建設業の請負に関して不正や不誠実な行為を行っていないこと
社会保険に関しては、個人事業主と法人、雇用している従業員の数によって加入が必要な種類が異なります。
建設業許可の申請を検討している場合は、念のために正しく必要な保険に加入しているか、確認しておくと申請がスムーズです。
また、専任技術者は定められた専門の資格を所有していること、もしくは学歴に応じて最長10年以上の実務経験等が必要になります。
このほか、資本金が500万円に満たなくても必要な際に、500万円以上の資金調達能力があれば問題ありません。
欠格要件 について
以下の条件に当てはまる場合は欠格要件に該当するため、建設業の許可を申請しても許可は得られません。注意しましょう。
- 許可申請書、もしくは書類に虚偽の記載があったり重要な事実の記載が欠けていたりする場合
- 破産手続開始の決定を受けて復権をしていない場合
- 不正な手段で許可や認可を得たことがわかり、その許可を取り消されて5年未満の場合
- 建設工事を適切に行わずに危害を及ぼした等の理由で営業停止の処分を受け、停止の期間があけない場合
- 禁固刑を受けて景気が満了して5年未満の場合
- 暴力団員をやめて5年未満の者がいる場合、もしくは暴力団員が事業を支配すると認められる場合
なお、法人の場合は役員が禁固刑を受けていたり、破産手続きを受けていたりする場合も欠格要件に該当します。
はじめて建設業許可の申請を受ける法人の場合は注意が必要です。
建設業許可の手続きに必要な手数料と書類の提出先

建設業許可の申請には手数料がかかります。また、国土交通大臣許可と都道府県知事許可では、申請先が異なるため、事前に確認が必要です。
建設業許可の申請に必要な手数料
建設業許可の手続きに必要な手数料は、以下のとおりです。
【都道府県知事許可】
- 建設業許可を1種類新規申請する場合:9万円の登録免許税
- 得ている建設業許可を変更する場合:9万円の登録免許税
- 業種を追加する場合:5万円の収入印紙
- 許可を更新する場合:5万円の収入印紙
【大臣許可】
- 建設業許可を1種類新規申請する場合:15万円の登録免許税
- 得ている建設業許可を変更する場合:15万円の登録免許税
- 業種を追加する場合:5万円の収入印紙
- 許可を更新する場合:5万円の収入印紙
なお、一般建設業と特定建設業の許可を同時に取得する場合は、倍額の30万円がかかります。更新と業種の追加を同時にする場合は、10万円です。
建設業許可の申請先
建設業許可の申請先は、以下の通りです。
- 都道府県知事許可:都道府県庁もしくは管轄の土木事務所
- 国土交通大臣許可:国土交通省の各地方整備局
都道府県知事許可の場合は都道府県によって提出先が異なるため、まずは確認してください。提出方法は原則郵便です。審査には約90日程度かかるため、時間に余裕をもって申し込みましょう。
特に、更新の場合は早めの手続きが必要です。
また、諸事情あって窓口に直接提出したい場合は、提出可能かどうか問い合わせたうえで持参してください。
まとめ
建設業許可の申請は一見するとややこしく見えますが、営業所の住所、請け負う工事の金額などを確認していけば、必要な許可の種類がわかります。
また、建設業許可申請の審査には約90日かかるため、早めの手続きが必要です。
建設業許可の申請はご自身で行えますが、不安がある場合は、専門家のサポートを活用したほうがスムーズに申請できます。
手続きの手順や必要な書類等でお悩みのは、当事務所までお気軽にご相談ください。許可申請から更新・変更対応、基本運用の整備まで、実務に沿ってサポートいたします。
ご相談・お問い合わせはこちらから
許認可申請や入札参加資格など、
「これって相談してもいいのかな?」という段階からでも、どうぞお気軽にご連絡ください。
ご相談は無料で承っております。